催眠実験


研『ほほう、催眠術とは面妖な』

ふとしたことから催眠術に興味を持った、お寺の息子深川一馬。修行に明け暮れる日々の息抜きに、クラスメートに試してみた。相手は、ちょっと気になる女の子、菊宮千華と桐沢百花。
こちらは修行の身、邪な気持ちなんて無い。
……はずだった。

やがて……『魔』が、一馬を捕らえる。どんなことができるんだろう。どこまでのことができるんだろう。どれほどのことを……させられるんだろう。
道を外れ、堕ち行く先にあるものは……?


≪シナリオ・プレイ感≫
 ふとしたことから興味を抱き覚えた催眠術がどういうものなのかを、気になるクラスメイトたちの協力で実験していく話。
 ライターはおくとぱす氏。

 全体的なテイストとしては純愛と凌辱の中間、やや純愛よりといった感じでしょうか。
 催眠術を使ってヒロインを変えていくことが主題になるわけなんですが、最初の時点から主人公のヒロインたちに対する好感度が結構高めだったり、ヒロインからもある程度の好感は持たれてたりなため、凌辱的な色合いは薄めですね。
 ヒロイン達のレラーックス(若本御大ヴォイスでどうぞ)のためなどを兼ねた催眠術の練習に付き合ってもらう内に彼女らに魅力を感じて惹かれ恋をして、その好意が高じて自分だけのものへとするために催眠を施していく、と。まあ歪んではいますけども理解出来ないことではないですし、そういう意味では純愛的な趣きが強めかと思いますね。ヒロインを完全に自分のものにしてからも、彼女にに釣り合うような存在になるためと努力する姿勢とか、素直に評価出来ますし。。

 で、作品内において最も重視されているのは、『催眠術によりヒロインを堕としていく、その過程』でしょうか。 ここら辺はライターの人のブログでも触れられてますが、彼自身の催眠術に対してのこだわりが強く現れていましたね。
 商業作品の方でも催眠術を扱ったものは数多くあるものの、そういったののほとんどにおいて催眠術のポジションっていうのはその後のえちぃシーンへ行くためのツール程度のものなように思いますが、今作における催眠術はそんな都合良く他人を操れるような万能な能力ではなく、掛けられた側が本当に嫌がるようなことはさせられない程度の、下手をすればすぐに解けてしまうような程度のものとなっており、そのため、何度も何度も繰り返し催眠を掛けていくことで暗示を少しづつ浸透させていく過程が丹念に描かれていましたね。
 本来ならば嫌がるようなことを暗示を重ねることでそうでないと思うようにさせていき、壊さないよう大切に大切に、少しづつ望む存在へと作り変えていく、その過程を堪能出来たように思います。

 また、催眠術を使ってのMCシチュのバリエーションもライターがライターなだけあって豊富ですね。
 それぞれのシーンでの正常な状態から催眠状態へと堕としす導入の部分をはじめとして、ほんの少し考えの方向性を変える程度の暗示や暗示による時間停止、自分が見ている物や風景を全く異なるものと思わせる誤認、体と意識とを操られての人形化、意識はそのままに体だけを操られる……などなど、様々なのを網羅されてますね。
 シーン回想には登録されない程度のちょっとしたシーンでも語尾を違ったのにするのを当然とさせたり数を認識出来なくさせたりとMCシチュスキーのツボをくすぐってくれました。
 同人ソフトということでCG数がそれほど多くは無いために立ち絵のみ、っていうシーンも結構あるのはアレですが、まあMCシチュが好みであれば十分満足行くでしょう。

 ただ、『MCゲー』としては素直に良作と言えるんですが、『エロゲー』を作品に求めると肩透かしを食らうところはありますので注意した方が良いですね。
 前述の通りこだわっているのは『催眠術という行為』それ自体であり、『催眠術を使ってのえちぃシーン』ではないため、本番に入ったりといったのは作品全体を通しても数えるほどしかありませんので。濡れ場と言えるシーンは全体の3分の1行くか行かないか程度ですし。
 以前の『操心術3』でもそうしたところはありましたが、今回は同人作品ということもあってか尚更その傾向が強いです。ブログでも言われてましたが、商業という縛りがないせいなのか。



 登場人物紹介で主人公以外の男がいたりしますが、別に寝取られみたいな展開はありませんのでそこらは安心して良いですね。百花の幼なじみというポジションではありますが、役どころとしてはかませ犬程度ですし、ステキに腐ってるので良心が痛むことも無いですしね。
 ですが、百花ルート後半では催眠術で女王様になった百花に責められる役としてシーンに絡んでくるようになるのはちょっと個人的には頂けないところはありましたね。流石に筋骨隆々とした野郎の喘ぐ顔を見ながらっていうのはきついものがあるんですが色々と。これで中性的な感じだったらともかくとして。

 あと、アイキャッチにて千華、百花それぞれのちびキャライラストで園児服千華とか女教師百花とかいくつか挿入されるんですが、そんなイラストを入れてくるならそういった催眠を掛けてのプレイがあるだろうと期待してた葉月のことを誰が責められるでしょうか。

≪グラフィック≫
 原画家は時間差攻撃氏。
 CGは全20枚。割合としては千華:9、百花:8、その他:3。
 差分は1〜5枚ほど。

 個人的には前作『ミナミからの手紙』でのてんまそ氏のが好みではありましたが、こちらの方もさして問題無かったと思いますね。可愛らしいと思いますし、全体を通しても質的なブレとかも無かったですし。催眠により意思を失った虚ろな瞳とかとても良かったです。
 まー出来ればもうちょっと数が欲しかったっていうのは正直なところではありますが、そこさえ目を瞑ればと。

≪サウンド・ボイス≫
 ボーカル曲は無く、BGMは全15曲。
 BGMはほのぼのとした曲調のものがメインですね。あとは暗い曲調、緊迫した曲調と、各種揃ってます。特に悪い曲も無いですし、概ね良い感じだったと思いますね。

 ボイスの方も特に問題無かったですね。一色ヒカル嬢、逢川奈々嬢と、キャラに合った演技をされてたかと思います。

≪システム≫
 フルインストールで560MB。
 プレイする上で必要になるようなものは大体揃っていますね。設定項目もそれなりにありますし、同人ソフトとしては結構良い感じでした。

≪えちぃ≫
 シーン回想は全29シーン。内訳は千華:14、百花:13、その他:2。

 シチュとしては全シーン、催眠術を掛けられてのものとなっていますね。
 シナリオの方でも述べたように、催眠術を施され暗示を埋め込まれ、自分の意思のあずかり知らない内に少しづつ、主人公の望む存在へと変化させられていく、といったテイスト。そうしたシチュを好むのであれば十分に満足行くものだったと思います。

 MCシチュは暗示、意識操作、身体操作、幻覚、誤認、人形化、動物化、性格変化、といったのがメインでしょうか。バリエーションも多かったですし、どのシーンにしても催眠を行かしていましたね。
 プレイ内容としてはキス、愛撫、フェラ、自慰、各種体位、手コキ、足コキといったところですが、あくまでも力を入れているのは催眠術であるため、濡れ場となるようなシーンの割合はちょっと少なめですのでそこは気を付けた方が良いでしょう。とりあえずはまあ、MCシチュ好きであればさほど問題では無いかと。

 ただ、同人ソフトであるためにCG数が少なめで、立ち絵のみだったりCGの使い回しだったりといったシーンも結構あり、それは目を瞑れるんですが、出来ればシーン回想のサムネイルに簡単にでもタイトルとか付けてくれると助かったと思いますね。どれがどういったシーンなのかぱっと見には分かり辛いですし。

≪気に入ってるシーン≫
千華
はじめて催眠を掛けられ、意識はそのままに身体だけ言われるがままにされる千華/授業中の教室と誤認させられ、幻覚の授業を受けたまま時間を停止させられて身体を愛撫され、舌を絡まされていく千華/催眠により好意の感情を操作されて恋心を抱かされ、胸を愛撫されて絶頂させられる千華/暗示により淫乱化させられ、嬉々として見せ付けながら自慰していく千華→そのままフェラし、精液の匂いで興奮する暗示に興奮しながらの挿入で処女を奪われていく千華/意識はそのままに身体を人形にされ、暗示により延々と連続絶頂させられて完堕ちさせられる千華/完全に主人公のための存在に変えられ、四つんばいになって従順な犬(or人形)として挿入されていく千華

百花
暗示により千華への憧れの感情を肥大化され、彼女に抱きついて伝わってくるその感触に興奮していく百花/バレーボールのボールを待つ体勢のまま時間を停止され、意識だけ残したまま身体の感覚を失わされながら性感帯を愛撫されて絶頂させられる百花/催眠により普通に喋れる状態ながらも精神をネコ化され、美味しいエサとして主人公の指を丹念に舐めしゃぶっていく百花/暗示により発情させられ、自分から誘うために胸をはだけて誘惑していく百花→そのまま騎乗位で挿入して処女喪失、催眠により好意を増幅させられながら絶頂させられる百花

≪総評≫
 催眠行為に重点を置いた、MCゲーの良作ですね。催眠により少しづつ意識を変えられ堕とされていく様を堪能出来ました。MCシチュ好きであれば十分に楽しめるかと思います。
 ですが濡れ場の方はそれほどではないですので、そういうのを期待するのは止めといた方が無難です。

 09/04/29


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