ノストラダムスに聞いてみろ♪


取り得といえば、環境への適応の早さと猪突猛進ともいえる行動力。そして人よりも少しスケベ。
そんな那岐のもとに、ある日突然現れた一人の美少女。彼女は自分のことを『ノストラダムスの預言書』と言った。

1999年7の月。
あまりに有名な予言は見事に外れ、未だに続く人類の生活。それは、那岐が取ったある一つの行動のためだという。
ノストラダムスはそのことを大層気にし、ならば今度は那岐に自らの予言の凄さを見せつけてやろうと、わざわざ少女を送り込んだらしい。

さすがの那岐をもってしても胡散臭さ全開の説明。だが少女は、その日一日の那岐の行動をものの見事に当ててみせる。
それは、疑う余地など微塵も無い、パーフェクトな予言だった。

そして半ば強制的に始まる奇妙な同棲生活。
笑いと苦労と悲鳴の絶えない学園生活。
予言書の擬人化した少女との生活は様々なトラブルを巻き起こし、やがて別の予言書や、ノストラダムス本人すらをも呼び寄せながら続いていく。

先の見えないドタバタ生活の結末は、はたしてどっちだっ!


≪シナリオ・プレイ感≫
 突然ノストラダムスとその預言書を名乗る少女が現れ、日常が変化していく話。
 ライターはあごバリア氏。
 
 主人公も筋を通すタイプで見ていて嫌になることは無かったですし、テキストのテンポも悪くなく、どちらかと言えば面白い部類には入ると思いますが、どうにも微妙、というのが素直な印象。

 流れとしては前半はドタバタなコメディタッチなノリで進み、その間に選んだヒロインとのシナリオに入り、えっちぃことをするような関係になりつつも個々の抱えるシリアスな問題に直面するという、まあ概ねスタンダードな構成です。
 ですが、問題解決→速攻でエンディングなため、正直味気ない感が強かったですね。共通シナリオに割かれている割合がかなり多く、個別シナリオが短めになっているんですが、そのためシナリオに入ると序盤で問題が発生することになり、恋人としての日常とかの部分が弱めになっています。

 というか、個別シナリオに入ると全くと言っていいくらいにそのシナリオのメインキャラ以外はほとんど出てこなくなり、当事者間オンリーで話が進んで他のキャラが絡んでこなくなるため、せっかくの個性的なキャラ付けが活かされていなかったですね。
 同居しているはずのストラすら出てこないんですが、彼女の予言をシナリオ中でのトラブルの解決のための指針にするとか、色々と活かしようはあったような。

 全体的に、キャラの心境や行動、展開に対する理由付けが弱く、そのためにプレイしていて置いてけぼりにされることがちらほらと。
 まず、ヒロインの大半が登場時点から既にちょっと背中押したら肉体関係になれそうなくらい主人公に対して好意を持ってたりするんですが、『何故好きなのか?』っていう理由付けとなる部分が全く描写されないままに『主人公が好き』という事実だけが提示されるため、なんとなく釈然としない気持ちになりましたね。
 預言書2人についても、どちらも『自分は預言書』っていう自己申告の言葉のみで登場人物全員彼女らが預言書、と納得したまま進むのにはちょっと。
 こう、体の一部を紙片にして見せるとかアル・アジフばりのパフォーマンスを見せて視覚的な納得をさせて欲しかったんですが。

 展開にしても、前振りなしにキスされるorキスしたりなど、ぽかんとすること多々。
 なんというか、脈絡が無いんですよ、作品全体を通して。起となる部分を描写することなく、いきなり承から始まるのが非常に多くて。
 例えば菊理シナリオ、菊理とは恋人関係になっている状況なんですが、彼女はもうティアと主人公が関係を持っているとは知らないはずなのに、当然のように3Pに入ったりと。
 ヒロインがセットになっている構成であれば、まあ別に3Pあってもおかしくは無いんですが……ただ、あるじゃないですか、葛藤とか。そういう前フリやら心境描写をすっ飛ばして取って付けたように突入するので、違和感を覚えてしまいました。

≪グラフィック≫
 原画家はあきら氏。
 CGは全141枚、差分は2〜8枚。

 横顔の描き方が少し微妙なのと、塗りが濃い目なのが気になりますが、概ね可愛らしく描けていますね。
 個人的にはこの方の描き方はちぇりーそふと時代のが好きだったかなと。

 各ヒロイン毎の通常シーンとえちぃシーンとでのCGの割合は大体半々程度ですね。若干イベントのが多め。
 えちぃのは1シーンに3、4枚割かれており、それなりに力入れられてるんですが、数クリックで次に移るのもいくらかありますし、もうちょっと上手く使って一枚一枚大切にした方が良いんじゃないかな、とか。
 あと、剃毛シチュなシーンで肝心な部分がウィンドウの枠で隠れる構図なのが。

≪サウンド・ボイス≫
 ボーカル曲はのみこ嬢でOP曲『FOR YOUR YELL』、jina嬢でED曲『Eternal Future』の2曲。BGMは全27曲。
 作風に合った、明るめで楽しげな曲調のものが多めですね。ボーカル・BGM共に十分水準以上のレベルに達していました。

 ボイスの方も風華嬢、一色ヒカル嬢、青山ゆかり嬢と鉄板なのが多め。
 男性役も御大将やら現スネオな人で固められています。

≪システム≫
 フルインストールで1.25G、ディスクレス起動可。
 プレイしていて不便だったのは、マップ移動でのクイックセーブ・ロードが無いこと。予言を聞いた上での行動の演出なのか、予言のレベルが上がるまではキャラの輪郭のみのシルエットのみなため、分かり辛い面があったのでセーブが手軽に出来ないのが。ヒントが一応あるにしても、抽象的なものですしね。

≪えちぃ≫
 シーン回想は全24シーン。内訳としてはストラ:4、ティア:4、菊理:4、咲耶:5、穂ノ香:4、水波:3。
 その内、ヒロイン毎に1つづつはエピローグの回想です。

 全体的に尺は短めで、質も薄め。劇中でも唐突にシーンが挿入されることが多いと感じられましたね。

 シチュとしては愛撫、フェラ、パイズリ、シックスナインなど、オーソドックスなのがメイン。変わったので剃毛やら尿やら。
 あと、3Pシチュがあるのはこういう作品では珍しかったですね。活かせていたかどうかは別として。

≪総評≫
 普通なことはいいんですが、だからこそ展開の脈絡の無さ、説得力の無さといった欠点が浮き彫りになってしまっている作品。
 デレ分多めなツンデレ妹な穂ノ香などキャラ毎の素材は悪くないと思えたんですが、読み手を置き去りにする書き方が個人的には受け付けなかったですね。

 08/03/07


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