マスクドシャンハイ 魔都拳侠傅


マスクドシャンハイ、左文字俊作は改造仙人である。彼を改造したのは崑崙に住む西王母である。
マスクドシャンハイは、人間時代にうっかり封印を解いてしまった悪仙人を再封印するため、あとついでに人間の自由のために、悪仙人たちと戦うのだ!

1938年。上海。
東洋と西洋が混ざりあい、複雑な魅力と活気に満ちていたその街は、左文字俊作が過って解放した悪仙人たちの手によって、中国人にだけ「宝貝」と呼ばれるマジックアイテムが使用可能な、文字通りの魔都と化していた。
崑崙の西王母は、その原因を作った左文字を、本人の断りもなく「改造仙人」として生まれ変わらせると、彼が解放した悪仙人たちを再び封印するよう迫る。
いやも応もなく上海へ向かう左文字。果たして夜も明るいダンスホールの周囲には娼婦があふれかえり、路地裏には阿片窟でだめ人間たちがラリラリで、町中に世界各国のスパイが歩き回っている混沌としたこの魔都上海で、左文字は生き残ることができるのか。
そして逃げたワル仙人どもを、全て封印することができるのか!
左文字俊作の運命やいかに! 奇絶、壮絶、また怪絶!


≪シナリオ・プレイ感≫
 悪仙人たちを封じ込めた壷を壊してしまったツケとして、(面白半分で)肉体をスーパー仙人『マスクド上海』へと改造され戦うことになる話。
 ライターは天野祐一氏。
 
 唐突に依頼が舞い込んだりして厄介事に巻き込まれ、突如事件が発生、現れた悪仙人を倒すために改造仙人『マスクド上海』へと変身して戦っていくという、仮面ライダーな流れの作品ですね。
 発売前からB級なかほりがものっそい漂ってくる感じはありましたが、大方の予想通りにそんなノリですね。全体を通して展開が唐突だったりしましたが、勢いがあってサクサクと進むため、ロードショーでよくやってるようなアクション映画を見ているような感覚でプレイ出来ました。

 主人公も熱い性格で後ろ向きになることなくまっすぐに前に進んでいく姿勢を最初から最後まで崩さないため好感持てましたね。
 テキストなんかも最初の敵がクモ女だったり、変身シーンで毎回『左門寺俊作は改造仙人である!』といったナレーションが入ったりとライダーを彷彿させたり、『光速の異名を持ち戦局を自由に操る高貴なる陸軍参謀』など、あらゆるところから持ってきたパロディをそこかしこに挟んでいたりと、ネタが利いていました。

 全体の構成としては全7話の内の大体は共通シナリオになっており、選択肢により途中で各ヒロイン毎の話が挿入されていく感じですね。
 ただ、ヒロイン毎の個別シナリオっていうのはほとんどあらず、話も1、2話変わる程度で大筋の流れはどれも同じですね。既読部分スキップすると2週目以降は相当な割合スキップ出来ます。せめて最終話くらいはヒロインによって違った展開でも良かったと思いますね。

 ヒロイン毎のイベントっていうのもそれほどなく、最終話でも大体は影が薄く添え物みたいな扱い、エピローグも妙にあっさりとしているというか、淡白気味でした。
 というか、主人公とヒロインがいつそんな関係に至るような感情を持ったか、っていう描写はちょっと弱めでしたね。惹かれるような描写が薄いため、どうにも煮えきりませんでした。

 また、全体的にボリュームに難がありますね。1話につき1時間もあれば終わりますが、その内のかなりの割合は戦闘で消費されるため、それ抜きにして考えると実質シナリオについては30分程度もあれば間に合いそうなくらいと。
 ↑でも述べましたが共通シナリオの分量が非常に多い作品のため、多分、戦闘スキップ出来たら2週目以降は2時間もあればフルコンプまで行けるんじゃないかと思います。
 あと、たまにSF談義やら大食い大会やら、3分もあれば終わるようなイベントで話数稼いだりしていたりといったところはいただけなかったです。

 で、この作品中最もネックになっているのは戦闘シーンでしょう。斬新といえば斬新ですが、正直面倒かったような。
 頭両手両足のスロットに五行パワーを溜め込んで、ある程度溜めたら一気に技として開放……って流れなんですが、作品のテンポを悪くしている原因になってますね、完全に。

 その主な要因になってるのが、どの五行がいつ来るかがランダムな運任せなこと。おかげでこの作品やるにあたって一番必要になるものをリアルラックとしています。
 また、何が起こるかわからない『?』マーク付きのパワーがメリットよりデメリットの方が多い+置ける状況なら絶対に置かないといけないのも、それに拍車を掛けてますね。

 負けた原因がプレイヤーにあって、やり方次第で十分勝てるバランスなら諦めもつきますし良いんですけど、そんな自分じゃどうしようもない運の要素なんかで何度も負けさせられると正直だれるような。ギャンブルやりたいわけじゃないんですからこっちは。
 一応敗北後にコンティニューする度に仙道力にボーナスが付くため、2、3回ぐらい無防備宣言してサンドバッグにされれば安定して超必殺技打てるのでかなり楽に。まあ、それにしたって負け前提なゲームバランスなのはどうかと思いますが。ラスボスがベホマ使うって何の嫌がらせですか。
 とりあえずは、最初のクモ女の宝貝を付けて数回負ける→毒状態にする技を絡めた超必殺でほとんどの敵は越えられるんじゃないかと。

≪グラフィック≫
 原画家は磁油2氏。
 CGは全62枚、差分は1〜3枚程度

 ヒロイン毎の体の肉付きの違いや、肌の瑞々しさや張りなんかが良く描かれてますね。えちぃシーン以外でも躍動感があって良かったかと。ゴーレムとの対峙する場面とか。
 個人的には饕餮のシーンでの頬を紅らめながらつんとそっぽを向いてるのが気に入ってたり。 

≪サウンド・ボイス≫
 ボーカル曲はRita嬢でOP曲『熱情』と、ED曲『美麗的花〜うつくしき花』の2曲。
 OPは背景に流れるムービーがやたら壮大なのと相まって、その熱血ヒーロー的な歌詞と熱さを発揮してますね。前作でもそうでしたが、良い感じに作品とのマッチングがなされてますね。
 BGMは全16曲。出来としては全体的に水準以上ですね。明るい曲調のものがメイン。『戦争日和』のノリはキャラの暴走が思い浮かんで割と好き。

 ボイスの方はかわしまりの嬢、桜川未央嬢をはじめ、みなさん良い演技をされてます。1人複数役されてたりもしますが、違和感を感じるようなことも無かったですね。
 戦闘シーンでの主人公の必殺技の名乗りもなかなか熱くて良かったです。
 
 ライアーということでいつも通りパートボイスなんですが、今回は分量少な目だったような気が。1話は主人公以外フルでしたが、それ以降はたまに入る程度でしたね。えちぃシーンとエピローグではフルに入りますが、それでも多くは無かったような。あと、主人公にもボイス付いているんですからエピローグ以外でも喋って欲しかったですね。

≪システム≫
 フルインストールで1.47G、ディスクレス起動可。
 プレイする上で特に気になるようなことは無かったですね。クイックセーブ・ロードが無いくらいで。シナリオの巻き戻し、早送りとも便利でした。
 強いて言えば、2週目以降は戦闘のスキップなんかさせてもらえたらなと。

≪えちぃ≫
 シーン回想は全20シーン。内訳としてはアイリーン:3、ヘレーネ:2、日和子:2、ピンルー:2、悪仙人s:11。

 各ヒロイン毎にバッドエンドとして凌辱されるシーンが少々ありますが、大部分のシーンを占めているのはヒロイン・悪仙人共に双方同意での和姦。
 ヒロインとのものは各シナリオの純愛でのシーンが1つづつで、悪仙人たちのは彼女らを倒し、封印する際のものが11人分。
 仙人たちは封印される段になるとそれまでの傲慢さや好戦的な感じは薄れて妙にしおらしくなるため、本当に直前まで敵だったのかと思わせます。なので、いたぶるだとかそういう感じは全く無かったですね。

 シチュとしては愛撫にフェラ、各種体位と、至ってノーマルなのがメインですね。変わったので足コキくらい。
 対しての凌辱シーンでのは浣腸に触手、輪姦といったところでした。

≪総評≫
 随所の粗が残念ですが、全体的な勢いに魅力のある作品。出来ればピンルーと芳子ルートがあっても良かったですね。
 とりあえずは、熱血アクション系の話が好きなら悪くは無いんじゃないかと思います。

 08/03/18


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