Clover Point


『クローバーガーデン』
それは、永郷市に伝わる伝説。
季節は冬、雪の積もった時にだけ現れる、一面に四つ葉のクローバーが生い茂った場所。
そのクローバーをひとつ摘んで願いごとをすれば、どんな望みも叶うという──。
そんな街の学園に通う天川祐真は、ひょんなことから、年末の恒例行事学生による演劇に参加することになる。
「まあ暇つぶしには悪くないか。」
最初はそんな軽い気持ちで引き受けた祐真だったが突然現れた謎の美女、転入生の夜々、学園や寮の仲間も巻き込んで、運命は動き始める……

≪シナリオ・プレイ感≫
 突然引き受けることになった演劇の仕事。それをきっかけとして始まる、ヒロインたちとの交流を描いた話。
 ライターはJ・さいろー氏、 星野真樹氏の2名。

 テキストは基本的にギャグテイストですね。散りばめられたネタが小気味よく、また真性変態な先輩を始め、登場人物ほぼ全てがギャグ担当しているため、その掛け合いを楽しみながら進められました。これといって嫌味なキャラもいませんね。
 個別シナリオに入ると流石にシリアス色多めにはなっていくものの、そういった展開はそう長くは続かないため、それほど問題ではなかったと思います。
 ただ、例外として長かったのは夜々と月音でしょうか。
 結ばれる→トラブル起きる→解決、その絆を確かなものに……といったゴールデンスタンダードなのは概ね全員共通ではありますが、夜々はトラブルから解決までが長く、月音はそれを何度も繰り返すためそう感じられましたね。

 ですが、この作品で最高での見所はヒロインと恋人関係になったあとのバカップルぶりでしょう。特に夜々。
 それはもうプレイ中、にやにやするのが止まらないほどです。年末の2人だけの寮から延々続くだだ甘っぷりは異常で、その大攻勢に悶えられずにいられるのが想像もできません。姉好きと公言してはばからない葉月ですらそれに抗うことは不可能でした。

 特別優れている、というわけではありませんが、キャラ萌え系のものとしてはシナリオもよくまとまっている方ですね。
 望みを叶える奇跡のクローバーが題材になってはいるものの、それに頼りきっていないあたり好感を覚えます。
 真星シナリオなど、そのクローバーの力を使いさえすれば立ちはだかる問題を打破することは一応できたかもしれませんが、そうせずに主人公自身の手でその状況を打破する姿なんかは格好良く思えました。
 そういった奇跡に頼らなくても人は前に行ける。そういうのが、多分この作品のテーマに感じました。
 大事なところで安易な奇跡に頼るのはきっと楽なことなんでしょうが、やっぱり登場人物自身の力で進んでこそ、ですしね。

 ゲーム期間は11月〜3月まで。イベントのある日以外は跳ばされるため、実際にはそれほど長くはないですね。
 期間を大きく分けると、演劇を通して各ヒロインとの導入部といった土台作りとなる前半、それを終えてからのヒロイン個別のシナリオへと移行していく後半部からなります。
 選択肢は前半終了後、後半に入ってすぐのどのヒロインにするかという1回しかありませんし、難易度は皆無ですね。純粋に話を読ませる作りになっています。選択肢発生したところでセーブしておくと効率が良いです。
 で、メインヒロイン4人をクリア後に最初から始めると最終シナリオであるシロツメシナリオに行ける選択肢が発生する、と。

 気になった点は、あった方がいいかと思う場面が時折省略されていたりすること、ラストシナリオが正直結構描写不足かな、と感じられてしまうところ。

≪グラフィック≫
 原画家は雨衣ユイ氏。
 CGは全100枚、差分は2〜4枚、といったところ。

 少しばかり炉っぽい印象を受けはするものの、それが可愛らしいと思える方向に作用しているため、いい感じだったかと思います。
 ヒロイン毎に4種類下着パターンが用意されてるあたり、こだわりを感じますね。
 1人当たりの分量は20枚+αぐらい。シロツメはその半分ほど。
 イベントCGとえちぃシーンでのCGが大体半々であり、少しイベントのものがあといくらか欲しかったかな、と思ったりも。

≪サウンド・ボイス≫
 ボーカル曲はOP曲でみとせのりこ嬢の『クローバー』、シロツメエンドでのED曲でkala嬢の『Green Gerden』の2曲。

 BGMは全25曲。
 概ね、可もなく不可もなく、といった印象ですね。明るめな曲調のが多めです。1曲だけ、なんとなくらファイナルでファンタジーなの想像するのがあるような気が。

 ボイスの方は……これ、どこに文句の余地が?
 ものっそい最近にほぼ同じ面子のをやったような気もしますが、やはり全員が全員鉄板です。草柳順子嬢のはキャラと相まって非常にえっちかったですね。

≪システム≫
 フルインストールで1.2G、ディスクレス起動可。

 特にはプレイする上で気になるようなことはありませんが、微妙にスキップが遅めだったような。
 個別シナリオに入るとその序盤に少し共通する部分が挿入される程度ですのでスキップの必要はそれほどでもないですが、見返すなどする際にはちょっとばかり不便でしたね。

≪キャラ≫
天川 祐真
 主人公。
 これでもかってくらいの食いしん坊ですねw 朝食数人分必要なのは当たり前、完全にハラヘリになると昏睡状態に陥ったりと。
 ボケ役・ツッコミ役も兼任しており、ほどほどにお馬鹿で熱いためにプレイしていて面白く、不満を抱くようなことはありませんでした。
 それに締めるところではきっちりと締め、安易に奇跡に頼ることなく自分の力で問題に向き合えるあたり、非常に好感を持てましたね。
 へたれることもあるにはありましたが、そうなっても仕方ないと思えるような場面でしかそうはなりませんでした。


小鳥遊 夜々
 このゲームにおける、最大最強の萌えキャラ。2007年最後の最後でこんなのが来るとは思ってませんでした流石に。Meteor……恐ろしい子!
 
 転校してきてから誰にも心を開かなかったのが、演劇を通して徐々にそれが軟化して気を許すようになってくれるようになり、最後には『お兄ちゃん♪』と呼ばれるような義兄妹な関係になっていく流れはこれでもかというくらいに悶えられます。
 個別シナリオ序盤になったあたりでの祐真と夜々以外に誰もいない寮、自分の意思でずっと一緒にいようとする彼女が可愛くて可愛くて。そこから恋人関係になった後、人目もはばからずにいちゃいちゃしようとするなど、だだ甘っぷりは異常なくらいです。
 名言集にも載せましたが、お兄チェアの下りはにやにやしっぱなしでした。

 シナリオは、演劇を通し、その距離を近いものにした2人。そうして自然に恋人になり、一線を越えた先、自分たちの本来の関係を知ってしまい……といった流れ。
 過去に面識がある、というのは伏線も張られてましたし十分に予想が付きましたが、よもや実妹だとは思ってませんでした……。
 このシナリオでは作中で一番クローバーの設定が活かされており、それによって知らず知らずのうちに犯してしまった禁忌とそれに伴っての葛藤なんかが上手く描かれていますね。決して許されることでない行為をしてしまったことに対する祐真の後悔と、それでもなお一緒にいようとする夜々と。
 祐真がややモラルを引きずりすぎなきらいがあってうじうじしている印象が強かったですが、これは仕方ないでしょうねー……。
 欲を言えば、お互いに問題を吹っ切った後での2人の日常とかえちぃシーンがあればもっと深みが増したかな、と思ったり。
 
 エンディングは数年後、共に演劇を演じた仲間たちとの同窓会。
 親しい人にも声高には言えない、後ろめたさを持った関係。けれど、それでも思い出を糧にして、歩こうとする2人。

稲森 真星
 学園のアイドル。ドジっ子なのが放っておけないと親衛隊までできていたりしますが、それに調子に乗ったりなんかすることもなく、嫌味なところもないため、結構とっつきやすかったですね。

 祐真とは、入学当時に仲が良かったクラスメイトだった関係。
 お互いに少なからず想いあっていたものの、ふとしたことから疎遠になっていたその距離が、先輩から押し付けられた脚本の仕事を通じてまた元に戻っていく、というのが彼女のシナリオ。

 夜々ほどに萌えがあったわけではないにせよ、恋人同士になった後の甘さは相当なものでしたね。ぎこちなかった関係が少しづつ柔らかくなっていく様は、見ていてとても微笑ましかったです。2人ノリノリでAV鑑賞とかは笑いましたw
 2人で演じることになる演劇と現実での2人の関係とがリンクしていくシナリオは、多分個人的にこの作品で一番素直に楽しめたように思います。
 その二つが交わって同時に行き着くラストでのラブレターへの流れは普通に上手いと思えましたね。

 エンディングは、これからまた空を飛ぶことを夢見る2人。それを祝うような、季節外れの雪。
 ……しかし、渾身のラブレターを常備されてるのは恥ずかしいですねー、色々とw

日向 美緒里
 下級生。可愛い顔をしながら校内で小規模のサラ金業を営む小悪魔。
 後輩+姉属性っていうのは割と斬新でしたね。
 一緒にいられなくなることを嫌がって借金返済しようとする祐真から逃げようとするあたりとか結構可愛らしかったり。

 シナリオは、彼女が金融業に執着するその理由について。
 美緒理が弟の面影を祐真に見たことで気にかけるようになった、っていうのは導入としてはいいんですが、ほぼラストの方まで彼女の中での祐真の立ち位置が弟のそれなのがちょっと気になりましたね。もう少し、弟から違うものへとシフトしていく描写が欲しかったように思えます。

 エンディングは、新年度、寮に入ることになった美緒理。植えられたクローバーを眺めながらの、誓いの指きり。

柏木月音
 上級生であり寮長。祐真の姉貴分。

 ……正直、シナリオとしては一番重苦しく、好かなかった、というのが率直に抱いた印象ですね。
 前半は彼女が絵を止めた理由、後半は彼女の持つトラウマにスポットが当てられて、と。
 他のヒロインはトラブルから解決まで1セットであるのに対して、月音シナリオの場合は上げるところまで上げては落としを何度も見ていくことになるため、あまりプレイしていて気分のいいものではなかったです。
 
 恋人関係をオープンにしてからのバカップルぶりはやはりいいんですが、それが結局彼女の逃げによるものなためかそれほど素直に楽しめなかったです。
 他ヒロインのシナリオでは上手くサポートに回ったりしてくれていい役回りなんですが、自分自身のシナリオではどうにもへたれていますね。ちょっと無闇に暗い方向にした感が否めません。

 むしろこのシナリオではそれまで純粋なまでの変態だった桜井先輩が格好よかったです。惚れた相手に対してクールに身を引くところとか。

 エンディングはまた会えることを願いながらの、しばしの別れ。

≪えちぃ≫
 シーン回想は全21シーン。内訳としては夜々:4、真星:5、美緒理:7、月音:4、シロツメ:1。

 純愛系のものとしては、非常にレベルは高いものになってますね。ぶっちゃけ実用にも十分行ける出来でした。2、3ラウンドやるのも結構ありますし、尺についても問題はないかと。
 というか、何故に美緒理だけ頭一つ分多く7回も。

 シチュは概ねオーソドックスな感じですね。愛撫やフェラ、パイズリ、正上位と。美緒理のみアナルシチュが結構ありますね。処女喪失前にアナルってw
 また、全シーン着衣ですね。私服に体操服、学生服と。

 前のシチュで出された精液が次のシーン以降も付いたままだったり、射精からかかるまでのCGが一つ一つ描写されていたりといった点はかなり好感触でした。

≪気に入ってるシーン≫
夜々丸一日H 、愛撫、正上位で挿入→後背位→対面座位→正上位/真星初H、愛撫、クンニ→キスしながらの正上位、顔射/真星手コキフェラ、精飲/真星秘所観察+愛撫、放尿/真星に見られながらの自慰/風呂場、泡まみれになった真星からの騎乗位→シックスナイン/美緒理、アナル正上位

総評
 現時点におけるMeteorの最高傑作。
 過度な期待は禁物ですが、シナリオもそれなりによくまとまっており、何より良質な萌えを味わえる作品になっています。
 えちぃもいい感じですし、そういうのを楽しみたければ損はないかと。

 07/12/31


もどる