プリマ☆ステラ
アトリエかぐや


主人公・榊 晃輔は、世界大会出場も有望視された学生水泳選手。
ある日、通行人をかばって大事故に遭い、昏睡状態に陥るが、奇跡的に意識を取り戻し、『再び自分の夢』に向かって進みだす……。
が、取り巻く環境は厳しくなっていく一方……。そんなとき、主人公が通う学園に、超お嬢様学園『聖エトワール女学院』の関係者がやってくる。
その使いの人物は『もしあなたが望むのならば、我が学園は全力であなたの力になりましょう』と告げる。
このままでは何も状況が変わらないならば、出来ることをやってみようと主人公はその誘いを受けお嬢様ばかりの聖エトワール女学院へ通うことに。
お嬢様たちにとっては、同年代の男性と触れ合う初めての機会……

――ひたむきな少年と無垢で高貴なお嬢様たちとの学園生活が、今はじまる!!


≪シナリオ・プレイ感≫
 夢を取り戻すために通うことになる超お嬢様学園で、お嬢様たちと交流を深めていく話。
 ライターは神無月ニトロ氏、速水漣氏、 近江達裕氏の3名。

 今回は『シナリオも頑張りました』という発売前に言われていたように、シナリオがかぐやのものとしては良い出来でしたね。それなりに面白く仕上げられており、少なくともつまらないと感じるようなものではなかったんじゃないかと思います。
 また、ヒロインの造形も可愛いらしく描けており、chocochip氏原画も好みでしたし、えちぃシーンも質の良い和姦が多く用意されていましたね。
 が、そんな風に総合的に見れば十分に良作だと思えるような要素は揃っているんですが……正直言うと、個人的にはいまいち乗り切れなかったかな、と。

 何と言いますか、良くも悪くも『アトリエかぐや』なんですよね。
 今回はこれまでの作品よりかシナリオ性が重視されていて毛色のいくらか違ったものになっているんですが、そこはやはりかぐやということでえちぃシーンの量はかなり多いんですよ。クリア後のオマケとか含めたら44シーンと。
 1つ1つの尺は長めですし質も悪くないですし、量が増えることそれ自体は良いんです。けど、その導入なんかのテイストがどうにも『実用特化なブランドとしてのアトリエかぐや』のノリなんですよね。シナリオ性を高めようとしながらもえちぃシーンを入れることにやたらとこだわっているせいか、話的に不自然な感を覚えることが少なからず。

 まず、個別シナリオに入り、ヒロインと結ばれて以降の展開が結構長めとなっており、甘い日常を楽しめるのは良いんですが、それ以前、えっちぃことをするような関係になるまでの展開が些か性急だった感じがかなりしましたね。ヒロインに対するフラグ立つのが早すぎるというか。
 日常の中での主人公とヒロインがお互いに惹かれる描写が十分に積み重ねられていない内から好感度がかなり高めだったりするんですよね。雅の例だと、昨夜会ったばかりの主人公が他のヒロインと仲良くしてるのを見て嫉妬する描写があったりしますし。打算とか抜きで。
 そりゃまあいきなり本番行為になだれ込むとかいうことは流石にいくらなんでもないんですが、それでも出会ってわずか数日でフェラとかする仲にまで発展するっていうのは釈然としないものが。
 幼なじみのお姉ちゃんというバックボーンがある久住については理解出来なくも無いんですが、その他のヒロインについては主人公に助けられ、最初から好印象を持っている静歌にしろ、実際に向かい合って初めて話してそう時間も経っていないわけですしね。
 いつものかぐや作品のような、最初から徹頭徹尾実用に特化した作品というのならまだしも、今回のような場合だと少しくらいシーンに入るのが遅れても構いませんからもうちょっと理由付けをして欲しかったです。

 あと、作品の構成は全9話仕立てとなっており、共通シナリオを経た中盤以降はそこから各ヒロイン毎の個別シナリオに入っていくわけなんですが、その共通シナリオの時点で既にヒロイン全員と肉体関係を結んでるとかはどうかと思ったりするんですが。
 本編クリア後のオマケにて複数プレイはありますが、本編自体はハーレムシチュを中心に据えた話でもないですし、それってどうなんだろうな、と。いつものかぐやなら割り切れるところですが、こういう作品としてはそぐわない気が。

 というか、主人公はヒロインの心境を察せますし、彼女らのために必死に身体を張れるキャラと、かなり好感の持てるキャラではあるんですが、それだけにそういうことを是とするのに非常に違和感を感じましたね。この主人公のキャラであれば、好きな人がいる→断るっていうのが最も自然な流れでしょうし。
 ヒロインから『好きだ』と言われて、その気持ちに応えて行為に及び、処女をもらったにも関わらず、次回以降の話では平然と他のヒロインからの求めに応じるとかされるのはあまり良い気分じゃありませんでした。
 善人過ぎなきらいはありますが悪くはない主人公という、それまで培ってきたイメージが薄っぺらく感じられるというか、この主人公の言う『好きだ』という言葉の持つ重みが一気に軽く思えるようになりました。
 エンディングは全てハッピーエンドとなってはいますが、それは結局のところ選ばれなかったヒロインの気持ちを踏みにじった上に成り立っているため、あまり素直には楽しめなかったです。

 これなら、序盤に選択肢で各ヒロインに分岐→以降は個別シナリオとかの方が良かったと思いますね。ヒロインとの純愛を描いてるのに、無闇に他のヒロインとも関係持つとかよりはよっぽど後腐れ無かったでしょうし。

≪グラフィック≫
 原画家はchoco chip氏。
 CGは全110枚、差分は1〜34枚ほど。

 全体的に可愛らしく描けており、えちぃシーンの汁気・肉感ともに良い出来に仕上げられてたと思います。個人的にはこの方の絵は前回までのロリっぽさの強いものよりかはこっちの方が好みでしたね。
 不満点は特にありませんが、写真部や風紀委員など、1話限りのゲストキャラなんかにも少しくらいは立ち絵が欲しかったかなと。

≪サウンド・ボイス≫
 ボーカル曲はOPでRiryka嬢の『Prime Star』、BGMは全23曲。
 BGMは明るくほのぼのとした曲調とシリアスな場面での緊迫した曲調とが大体半々といった割合ですね。概ね前者の方が多めで印象に残ります。

 ボイスの方は特に問題なし。ヒロインごとに良い感じに合っている配役だったと思います。

≪システム≫
 フルインストールで3.75G、ディスクレス起動可。
 スキップがちょっと遅めなのが不便ではありましたが、それ以外は必要なものも揃っていますし特に気になるようなことはなかったですね。
 とりあえず、えちぃシーンの終盤でなく入る直前に射精箇所選択が出るのを見て『オシオキsweetie』という単語が頭をよぎった人は挙手をお願いします。

≪えちぃ≫
 シーン回想は全44シーン。内訳としては静歌:8、久住:10、雅:7、巴:7、美雪:6、悠:1、複数:5。

 シチュとしては全シーン和姦ですね。たまに寝込みを襲われたりとかいったことはありますが、9割方は双方同意での甘いシチュエーションです。和姦シチュとしてはかなり良質な出来ですね。
 プレイ内容としては愛撫、フェラ、パイズリ、シックスナイン、各種体位、手コキ足コキ、といったところ。稀にアナルなんかはありますが、基本的には概ねオーソドックスな感じです。
 悪くはないんですけど、アブノーマルなものがほとんど無いため、若干物足りなさを感じてしまうのは否めませんでした。嫌いなものはなかったんですが、反面特別印象深いのがそれほど。アクセントの意味でも、もう少しくらいそういったのがあっても良かったんじゃないかな、と。

≪気に入ってるシーン≫
静歌

浴場にて、戸惑いつつも初めて手コキし、フェラする静歌/浜辺にての静歌からのパイズリフェラ→正常位、対面座位/保健室にて、言葉責めされながら挿入される静歌→静歌からの騎乗位→後背位/制服の下に水着を着たまま挿入されぶっかけられ、その後連続で挿入される静歌

久住
夜道での、久住からの連続パイズリフェラ/浴室にて、胸を揉まれながら後ろから挿入される久住との後背位→横になった久住との正常位/夜這いし、下着でしごきながら手コキ→前に挿入された後、後ろの処女を捧げる久住/立ったまま着ている制服の上から胸を揉まれ、後ろから挿入される久住


自室にての雅とのシックスナイン→抱き合いながら騎乗位で挿入される雅→正常位で挿入される雅/浜辺の岩陰にて、立ったまま水着の上から胸と秘所とを愛撫される雅→後背位で挿入され、膣と体にぶっかけられる雅/見られて濡れていく秘所を観察され、愛撫されて絶頂する雅→正常位で挿入され、連続でぶっ掛けられる雅/足コキし、出された精液を秘所に擦りつけながら再び足コキしてストッキングにぶっかけられる雅


眠っている主人公の背中の上で自慰行為にふける巴/主人公の部屋にてシックスナインし合う巴→側位で挿入される巴/ウェイトレス服のエプロンを口にくわえたままクンニされ、挿入される巴

≪総評≫
 アトリエかぐやというブランドの良さと悪さが同時に現れている作品、という印象が強い作品ですね。もう少し作風に合った構成にして欲しかったと思います。
 ですけどえちぃシーンでの和姦シチュは普通に良い出来なのは確かですし、和姦好きの方ならプレイするのも悪くはないかなと。

 08/07/03


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