エルフ姫ニィーナ
〜受胎蹂躙〜


主人公は同じく魔王・ゼロムスを討ったの7英雄のひとりである、実の兄の名を聞いて不快感を示す。
公的には死んでいる者の名であり、王座から追い落とすのに成功したものの暗殺に失敗した唯一の敵。ただひとり、主人公の覇権を邪魔する憎い敵の名である。

(俺がすべてを奪ってやると誓った兄・セィル……もうすぐ最後の仕上げだ)

その時、使者の到来を告げる声があがる。

「聖フィルハイム王国のエルフ族の使者にございます!」
「くく……ついに来たか。」

7英雄のひとり・ニィーナ。兄を想うエルフの姫君。
カインがその高貴で美しい姿に横恋慕した女。

人間の事情に疎いエルフたちのこと、聖セイルヘルム帝国を治める王は7英雄のリーダーであった兄・セィルだと思っていることだろう。実際、自分が謀略を駆使しなければ今頃、玉座には兄が座していたであろうから。

(俺の子を孕まねばならぬと知った時、ニィーナはどんな顔をするであろうか? 愛するセィルの子を孕めると喜びやって来るニィーナは……! クククっ!)


≪シナリオ・プレイ感≫
 横恋慕していたエルフの姫を自分のものにしようという話。
 ライターはZEQU氏。

 いまいち方向性が定まっておらず、何がしたいのかがよく分からない作品でしたね。
 主人公は優秀な兄に嫉妬し、その兄と互いに想いあっていた姫に横恋慕して自分のものにするために調教する……とまあ、ここまではいいんです。よくあるタイプの話ですが、凌辱モノとしてそこまで凝った設定が見たいわけではないですし。
 ただ、シナリオ面は許容するにせよ、『自分のものにしたい』、『自分の子供を孕ませたい』という割に、出てくるシチュがほとんど本番まで行かない自慰やら露出、本番あっても触手や亜人による異種姦というのがちょっと。
 受胎したのを無かったことにするという御都合主義フルスロットルなアイテムがありはするものの、他の男によって孕ませるとかするのは正直釈然としませんでしたね。

 ここら辺はメインヒロインであるニィーナに『子供を孕んだら国に帰る』という設定を付けてしまったために完全に首を締めていた感が非常に強かったです。
 流石に一度の調教で完堕ちするわけが無く、さりとて調教するためには手元に置いておかないといけないため、本番行為まで行くことが出来なくなっていて、と。
 そのせいで実際に主人公と前でするのが最初(初回のは受胎に姫錯乱→魔法によりノーカウントという扱いに)とルートにより違いますが中盤〜ラストにある程度とかなりインターバルが開いており、その間に行う調教もフェラや自慰させるくらいでこれといって印象深いものが無かったのも痛いです。

 また、シーン数の多さを売りにしてはいるものの、何を中心に据えているのかが分からなかったような気がしましたね。
 輪姦、異種姦、触手凌辱、ふたなり、羞恥プレイ、悪堕ち、魔法により身体を変化させられ……と、シチュ自体は多岐に渡っていて色々と取り揃えられてはいるんですがどうにも分散し過ぎており、結局全体的に薄まってしまっている印象がかなり。
 『受胎蹂躙』とか銘打ったんですからもっとそういうシチュにスポットを当てて欲しかったですね。劇中で孕むのはラストの方、あまつさえボテ腹でのシーンがメインヒロインに一切無いという始末になっていますし。
 そんなサブタイトルを付けたからにはもっとこう、合間を入れることなく孕ませて出産させて、とかライターがそれに特化した方なだけにそういったのを期待していたので残念でした。

 あと、タイトル的にメインヒロインはメインヒロインはニィーナであるのに、サブヒロインであるミリアが出張り過ぎなのが。繋ぎのシーンでの登場頻度がメインを差し置いてかなり高かったり、えちぃシーンでも当然のように参加してきたりと。
 終いにはスタッフロールのあるグッドエンドと思しきエンドではニィーナ堕落後にミリアを堕としていくことになってと、正味ラスボスみたいな扱いされてたり、どちらをメインにしたいのか。
 複数のヒロインがいて、メイン以外のヒロインのルートも用意されている……と、まあこれはいいにしても、それはメインをおろそかにしないならっていう前提があるからこそ認められるものであると思いますね。
 
 最後は個人的にですが、メインヒロインが悪堕ちしてダークエルフ化するっていうのは良いと思うんですよ。ライターの得意分野でしょうし、嫌いじゃありません。
 ですけど、堕ちる際のパターンがそれ一択だけしか無いのは正直萎えましたね。元の姿、正気のまま快楽に犯されて堕落するとかは欲しかったです。むしろ『彼女を自分のものにしたい』という目的からしてみれば悪堕ちよりも元の状態で手に入れる方が自然だと思いますし。

≪グラフィック≫
 原画家はズンダレぽん氏。
 CGは全35枚、差分は1〜12枚ほど。

 ……なんというか、微妙でしたね、全体的に。
 塗りが明る過ぎて安っぽく見えてしまうというか、何となく古臭い印象を受けて。数年前のCGと言われたら信じてしまいそうです。
 肉質・汁気もほとんどない、小奇麗でこざっぱりした感じで、凌辱モノらしいねっとりとした印象がありませんでしたね。
 構図にしてもぐっと来るものも無く、表情もいやに硬くて感じてるように全く見えなかったりと。

 というか、ミリアはあそこまで巨乳ヒロインにしておいてパイズリするCGゼロだったりと、何がしたいのか……。どう考えてもあるべきなものだと思うんですが。

≪サウンド・ボイス≫
 ボーカル曲は無く、BGMはいつも通り音楽鑑賞が無いので数は分かりませんが、そう多くはありませんね。ダウナーで暗めな曲調のものがメインとなっており、質としてはそれなりかと。

 ボイスの方は……正直、上手くはないかな、と。キャラに合ってるかどうかも疑問でしたし。

≪システム≫
 ダウンロード容量は520MB。
 いつものリリス系列のシステムですね。概ねは問題無いんですが、やっぱりスキップがかなり遅めで使い辛さが目立ちます。

≪えちぃ≫
 シーン回想は全34シーン。内訳としてはニィーナ:25、ミリア:5、ニィーナ+ミリア:4。

 シチュとしては基本的に抵抗するヒロインへの凌辱ですね。堕落してからは和姦っぽくなり、全体で見ると:くらいの割合でしょうか。
 プレイ内容としてはフェラ、パイズリ、各種体位、アナル、輪姦、異種姦、触手、肉体変化、孕ませ、ふたなり、といったところ。

 シーン数自体だけを見れば低価格帯の作品としては十分にある方ではあるんですが、実際のところ同CGを使い回してテキスト差分で水増ししたりしているため、そう多くは感じられなかったですね。
 質自体もシナリオ面でも述べましたがシチュが多い反面ばらけてしまっているためそれぞれのシチュは少なく個々の印象が薄かったり、尺の面でもシーン開始後すぐに終わってしまうのもあればそうでないのもあったりと安定感が微妙だったり、質的に悪くないシーンでもCG面が足を引っ張っていたりと、正直言って満足行くようなものとは到底言えなかったです。

≪総評≫
 シナリオ、キャラ、えちぃと、全体を通して『何をテーマにして、何を描いていきたいのか』がよく分からなかった作品。
 とりあえずは、回避するのが無難な作品じゃないかと思います。

 08/06/27


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