淫妖蟲悦
〜悦楽変化退魔録〜


綾神の郷。
古くから優れた退魔師を世に送り出してきたこの郷に、一人前の退魔師となるべく最終修行に訪れた橘木ヤマトと白鳥姉妹の3人。

度重なる試練に耐え、一人前の退魔師としての地位を手に入れるが、その直後ヤマトの身体に異変が起こる。

淫猥な妖魔へと変貌していくヤマトの肉体。
なぜこうなってしまうのか?
どうすれば止められるのか?

ヤマトを救うため、深琴、武の白鳥姉妹が奔走する。

果たしてヤマトの身体の秘密とは?
深琴、武の運命は?
綾神の郷に隠された陰謀に、3人の若き退魔師が挑む……。


≪シナリオ・プレイ感≫
 ライターは秋華氏と佐野一馬氏の2名。

 触手・異種姦に特化した作品の金字塔として知らない人はいないだろう作品ですし、前作である『蝕』も文句無しに良い出来でしたので今作も非常に期待していたんですが、その期待を全く裏切らない出来となっていたように思いますね。
 CGやシーン数も十分以上に用意されているのに加え、そのテイストもこれまで同様にえげつない仕上がりとなっており、触手により与えられる望まない快感に犯され堕落させられていく様を堪能出来ました。とりあえず、触手シチュが好きな人はまずプレイすべき作品でしょう。

 ………………と、そう言えたんであればどんなに気分良くレビュー出来たんでしょうかねーマジで……。全体的な要素がこれまでと比べて確実に劣化してしまっており、前作までを知ってれば知ってるほどに酷評せざるを得ない出来でした。どうしてこうなったんでしょう……。期待はずれって言葉は多分こういう時に使うんだろうなー……と。



 とりあえず、まず目に付いたのは単純な量の低下
 前作である『蝕』がCG枚数、シーン数とそれぞれ80程度だったのに対し、今作はCG枚数約60枚、シーン数50と目に見えて少なくなってしまってるんですよね。そのくせヒロイン数は6人と多くなっているため、必然的に個々のシーン数が割を食ってます。メインである深琴と武にしても10シーンちょっと、サブヒロインに関しては5〜10シーンとばらけていてと。新キャラ出すなとは思いませんけど、その程度の扱いで済ませるくらいならこれまで同様深琴、武、水依を主軸に据えてサブヒロインはおまけ程度に、みたいな方向で良かったと思いますね。というか、何故に水依はリストラされたんでしょうか。桜花や菊花も出ませんし。

 で、メインとなるえちぃシーンで感じられたのは、作品のコンセプトがこれまでとは様変わりしてしまっていること。
 これまでの作品では『容赦のない凌辱に晒され、嫌がりながらもその快楽に屈服し、心身ともに無茶苦茶に穢され尽くしていく』、といった感じだったんですが、それに対して今回はなぜか和姦よりなテイストのシチュがやたら多くなっているんですよね。シチュ自体は前作までと同様に異種姦や触手、それに伴っての産卵や出産などとなってはいるものの、双方同意、もしくはそれに近いものだったり、異形を産み落とすようなのでも仕方ないと割り切っていたりと、ヒロインがそうした行為を最初から受け入れてしまっている感が強いため、どうにもヌルい印象。前作までをプレイして楽しみにしていた身としてはかなり違和感覚えました。
 一応そういったシチュも用意されてはいるんですけど、全体の割合としては少な目となっており、どうにも中途半端な印象でしたね。

 それでもまあ、シーン自体での実用性高いんであればある程度好感も持てようものだったんでしょうがが、正直そちらも微妙な印象という……。
 和姦寄りなことによるヌルさ、っていうのがあったのも確かではあるんですけど、それを抜きにしても何というか物足りなさが強かったように思いますね。胸を肥大化させるような肉体改造したと思ったら胸が膨らんだところで終了、異形を出産させたと思ったらそれを産み落としたところで終了、といった感じで、ここから更に展開していくだろうっていうところで暗転、終了するのが多く見られましたね。そこら辺がどうにも尻切れ感を感じさせ、印象を悪くしていたように思います。描写にしてもどこかあっさりした感があるため正直プレイしてて興奮しなかったかなー、と。

≪グラフィック≫
 原画家はあおじる氏。
 CGは全61枚、内訳は深琴:16、武:14、夕:9、あざみ:4、弥生:4、初音:4、複数:9、その他:4。
 差分は1〜10枚ほど。

 質的には安定していますし、いつも通り普通に上手いとも思うんですが、前作と比べると描き方のタッチが変わっているような感を受けましたね。まあ前作から数年経ってますし完全に同じのを求めるのもアレだと思うんですけど、前作までと比べると汁気の描き方が適当気味に見えたりと、劣化してる印象が少なからず。なぜかCG枚数も前作から目に見えて減っていたりするのも、それに拍車を掛けますね。
 ……しかし、ヒロインの身体が胴体から真っ二つっていうのはどうかと思うんですが……。そういう方向のグロさに走られてもと。

≪サウンド・ボイス≫
 ボーカル曲は無く、BGMは全15曲。
 BGMは日常シーンなんかでのほのぼのとした曲調や明るめな曲調、えちぃシーンの際の暗めな曲調やロマンチックな曲調といった感じ。
 質については悪くないと思うんですが、和姦寄りなシチュで凌辱時で流れるような暗い曲調のものを掛けたりと、BGMのかけどころを間違ってるんじゃということがいくらか。

 ボイスについては 特に問題ないかと思います。まーその他の出来がアレですので宝の持ち腐れなんですが。

≪システム≫
 フルインストールで1.45G、ディスクレス起動可。
 ティンカーベルではいつも使われているエンジンですね。クイックセーブやロードが出来ないのが難ですが、プレイしていて特に使いづらく思うようなことは無かったと思います。

≪えちぃ≫
 シーン回想は全50シーン。内訳は深琴:12、武:14、夕:7、あざみ:5、弥生:6、初音:5、複数:1。

 シチュとしては全体的に和姦寄りな感が強めですね。同意かそうでないかとありはしますが、ヒロイン自身がそれを受け入れた状態でのものがかなり多めとなっており、加えて上の内訳見ても分かるように個々のシーン数も少ないため、これまでのシリーズでのような容赦ない触手凌辱に堕ちていくヒロイン、といったテイストはあまり楽しめなかったように思います。なんというか、和姦と凌辱が中途半端に混在していてどっちつかずになっていた印象が強かったですね。

 プレイ内容としてはいくらか人間を相手にしたのがある以外は基本的に前作までと同様に妖魔や触手による異種姦ですね。蟲型のものや獣型のものなど、様々な妖魔に犯され孕まされ、そして産み落とすこととなり、といった。
 そうしたシチュ自体は良いんですが、前述したようにどこか描写が淡々としており、これからっていうところで終わったりするため、どうにも物足りなく思えました。

 また、複数ヒロインでのシチュがほぼ皆無と言っていいのもマイナスでしたね。内訳で書いたように1つしかなく、その1つにしてもメインの深琴、武は絡まず、ふたなり化した夕により弥生と初音が犯されるというものですし。
 せっかくヒロインの実母である初音を出したんですから、深琴や武と絡ませるとかあってもとは思いましたね。例えばどちらかに触手でも寄生させてふたなり化させて実の家族を孕ませる〜とか、シチュの広げようはいくらでもあったと思うんですが。以前までの悪趣味とまで感じたあのえげつなさは本当どこに行ったのか……。

≪総評≫
 これまでが気に入っていればいるほど酷評せざるを得ない、『期待外れ』としか言い様のない作品。
 作品としてのコンセプトが中途半端なのもありますが、それ抜きにしても全体的な質の劣化が著しいためにとても満足いくとは言えない出来でした。
 前作までが好きだった方は下手に手を出さずに良い思い出にしておくのをオススメします。

 09/12/31


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